安心の手がかり
ほどきのとっとに子どもたちが集い、スタッフと過ごして半年の月日が流れました。お互いに慣れてきたこと、相手の好きなことや嫌いなことが分かってきたこと、まだまだ分からないこと・・・。日々の活動の中で笑って・泣いて・怒って、いろんな感情をもち、時には喜び、時には困惑しモヤモヤしたりしながらやってきました。子どもたちはやってみたいことを見つけて遊び出しますが、その中の一つ、『すごろく』はたくさんの子どもたちが自分のオリジナルすごろくを作りスタッフや友達と楽しんでいます。勝つこともあればうまく進めず負けてしまったり、奇跡の大逆転を果たせたり。勝ちにこだわり自分が優位に立てる仕組みを思いついて書き込めるのがオリジナルすごろくのいいところで、その巧みさに感心します。何度も楽しむ中で自分のゲーム運びがうまくいかず悔しさを晴らしたい気持ちがスタッフに向くことがありました。スタッフだけが進めないコマ、スタートに戻るコマを作り、「進めない~!」と言いながら笑ってその場に居続けてくれる懐の深いスタッフ。ゲームに負けても自分より悪い展開に見舞われてる人が居ることは、“失敗しても怖くない“という安心の手がかりになったのではないかなと思いました。
数日後また新しいすごろくが誕生しました。それはとっても普通の、誰かをおとしめる余地のない平和なすごろくでした。おとしめられてきたスタッフが、「平和だわ~!」「今日は楽しいわ~!」と言いながら楽しそうなひとときが流れていました。その部屋で他の事をしながらその様子を見ていた子がいました。(今までの活動の中で気持ちの衝突があり、すごろく遊びのメンバーの子と少し距離を置いて過ごしているのです)その子にとっても、「平和だわ~!」と喜ぶスタッフの嬉しそうな姿は安心の手がかりとなり、気まずい中にも話しかけるきっかけを作ってくれました。
日常を誰かと共に過ごす中では、気持ちのすれ違いがあったり、自分の思いが言えなくてモヤモヤしたり、腹を立てたりすることがたくさんあります。家族でも親友でもどんなにその人が好きでも、感じることはいろいろあります。小さな集まりの中で安心の手がかりを自分で見つけていくことができると、“これならいけるかも”と力が湧いてくる。小さな積み重ねが支えになって、くじけそうになっても自分を信じることができたら、少しずつ社会に向かっていけるのではないかと思います。そんな時間を子どもたちと一緒に作って、時間を掛けて積み重ねていくことができたら幸せだなーと思います。
(とりかい)

