「もったいない」ってなんだろう?
「今日は何して遊ぼうかな、、。」という彼の言葉には、すでにこんなことしたい!という思いが見え隠れしていて、その思いつきを達成するための道具を探し始めています。その日の道具は、アラビックヤマトの糊でした。紙コップに糊を絞り出して、青いチョークを削って粉にして混ぜ、割り箸でかき混ぜていました。その次に持ってきたものは、風船でした。
彼は、風船の口を広げてほしいと言うので、私は指に力を込めて風船の口をひろげました。すると、うっすらと青い色の付いた糊を流し入れました。その風船を少し膨らませて、「出来た!」と。
私には、水風船を少し大きくして、中に液体のりが少量入っているただの風船にしか見えませんでした。でも、彼が風船を投げたとき、「すご~い!!!」と思ったのです。風船がコロコロくねくねと、風船じゃない動き方をするのですー(拍手)
それを見て、作りたーい!と他の子どもたちもやって来ました。そりゃそうだ!このアイディアは素晴らしい!
でも、、、アラビックヤマトは、ものすごい消耗(--;) 少しハラハラしながら、心の中で葛藤していました。3人目の子が風船を作るとき、糊は足りなくなりました(--;)
やっぱり、、、。
私は、ポツリと、「糊がもったいないなぁ。」とつぶやきました。でも、糊は足りない。一人の子だけ満足に作れない、それはかわいそう。と思っていたときに、新しい糊を開ければいいじゃん、という意見が出ました。その通り、そうするしかないかと思っていたら、風船作りを始めた彼は、「(糊は)今日は1本にしとこう!もったいないがぁ。」と言いました。
結局、その時は、新しい糊を開け少し足して風船は完成したので、3人でそれぞれの風船のおもしろいはね方や転がり方を見ることができました。
その日の帰り、「僕の考えた風船、みんなに流行っちゃったなぁ!良かったなぁ!」と楽しかったことを振り返る彼の表情を見て、私はとても嬉しくなりました。そして、糊がもったいなかった件についても話しました。何か、糊に変わる素材はないかなぁーと考えました。明日はひとまず、洗濯糊を準備してみようと思いました。
この液体のりの使い方、正しい使い方なのでしょうか?糊は、紙と紙を貼るときに使う物。本来の使い方とは大きくかけ離れています。だけど、そこから生まれた遊びは、本当に面白くて、周りの人と共有できました。でも、この液体のりの使い方を疑わず、大賛成してくれる大人っているでしょうか。私もかなり躊躇しました。やめさせるべきかなと思いました。それは、大人の価値基準で決めてしまうことになり、彼の素敵な楽しいアイディアは、「ダメなこと」になってしまうんじゃないか、と思いました。
やってみないと分からないことはたくさんあって、達成したあと、もっといい方法を考えればいい。そのときに、子どものやりたいことを見つめながら、大人ならではの価値観と、工夫を子どもに伝えて一緒に考えていきたいと思いました。
この様子を何も言わずに見守り、風船の動きの面白さを一緒に笑えるスタッフと、日々を楽しく過ごしています!
(とりかい)

