好きこそものの上手なれ

ほどきのとっとの活動を毎日楽しみながら、ずっと考え続けてきたことがあります。

「ただ遊ぶ」これでいいのか、、、。

先日そのぼんやりした悩みに小さな光が見えるできごとがありました。

 体育館を借りてバレー、バトミントン、卓球、バスケットボールなどなど、各々に好きなスポーツを楽しんでいました。体育館のスタッフさんが、「あの子すごいね!センスがいいよ!」とニコニコしながら、バレーボールをしている子を見ていました。その後、その子と直接言葉をかわすときには「アタックを打つときの腕がまっすぐ伸びてるし、レシーブも上手だよ!」としっかりと褒めておられました。

照れながら嬉しそうにしていたその子とは、開設当初からたくさんの時間を過ごしてきました。ブタミントン(ブタの鼻息で羽を飛ばすゲーム)、ふうせんバレー、ゆる〜い遊びではあるけれど、勝ち負けにこだわり本気で喜んだり悔しがったりしながら、大騒ぎして遊び、人と一緒に遊ぶ面白さを経験してきました。

 夢中になる遊びに出会うととことんやって、負けたら悔しがるのがその子のとってもいいところです。バレーボールをやるきっかけとなったのは、隙間にちょっと遊べちゃうふうせんバレーだったのでした。来る日も来る日もふうせんバレー。汗をかきながら、大笑いしながら楽しく遊んでいました。でも、これでいいのか?風船バレーを1時間以上も続けてやってる。むしろほどきの時間をふうせんバレー一本で過ごしている。ホントにこれだけで終わっていいのか?と思っていました。そのうちにその子は家でも風船バレーの練習をするようになりました。まっすぐ下に叩き落とすようなアタックが打ちたい、すごいサーブを打ちたい、とお母さんを相手に毎日のように練習を続けていました。好きこそものの上手なれ まさにその通り。ただただふうせんバレーをスタッフと一緒に、ふざけたりスゴイ技を繰り出してみたりしながら楽しんできただけだった時間。夢中になるってすごいことだなーと思いました。そして、本物のボールを使ってバレーボールが楽しめるようになり、初めて会った人にも絶賛されるほどの力をつけていくなんて、当時は夢にも思いませんでした。

 きっかけはふうせんバレー。今やバレーボールが、その子が自信の持てるスポーツの1つとなったこと。好きなことをやる、ただひたすらに、周りから見たら小さなことでも、どんな可能性があるかは続けてみないと分からない。ここに私の中で「ただ遊ぶ」の答えがあるような気がしました。どんなことでも、好きなことをやり続けることに無意味なことなんてないんだな〜と。一緒に楽しんでくれる人がいることでより楽しく、より長く、続けていけるんだな〜と。ただ遊ぶ時間は、夢中になれる何かを見つける大事な時間なんだって思えたら、自信を持って遊び切るしかない!!さぁ、今日もいっぱい遊ぼう~!

(とりかい)